仕掛品（しがかりひん）とは、現在製造中・加工中の未完成の製品をいいます。
工業簿記では、材料を製造工程に投入した段階では『材料』勘定から『仕掛品』勘定へ振り替えます。
その後、製品が完成した段階で『仕掛品』勘定から『製品』勘定へと振り返ることになります。

（具体例－仕掛品（しがかりひん）勘定の記帳について）

1.仕掛品の増加

当工場では、本棚の製造を行っている。本日、材料の木材10,000円を消費（製造工程に投入）した。

材料を製造工程に投入することにより、材料が減少し、仕掛品が増加しますので消費した材料を『材料』勘定の借方から『仕掛品』の借方へ振り替えます。

2.仕掛品の減少

上記1の本棚が完成した。この本棚を作成するために発生した原価は上記1の材料10,000円のみであった。

本棚という製品が完成しますので製品が増加し、未完成品を表す仕掛品が減少します。したがって完成した製品の原価を『仕掛品』勘定の借方から『製品』の借方へ振り替えます。