総原価と製造原価の違い(基本)

原価計算制度において原価とは、経営(ここでは製品を製造し販売する一連の活動と考えてください)における一定の給付にかかわらせて把握された財貨又はサービスの消費を、貨幣価値的(金銭的)に表わしたものをいいうものされています(原価計算基準「三 原価の本質」など参照)。

すなわち、広く原価といった場合には製品の製造にかかった原価(製造原価)のみならず、これを販売するための活動にかかった支出や管理するための支出も含まれる場合があります。
このように製品の製造のみならず、これを販売するためにかかった費用なども含めた原価を製造原価に対し総原価といいます。

総原価 経営(製造活動のみならず販売活動や管理部門における活動費を含む)における一定の給付にかかわらせて把握された財貨または用役(サービス)の消費を、貨幣価値的に表わしたもの。

総原価は製品の製造原価のみならず、販売費や一般管理費をも包括する原価概念である。

製造原価 製品の製造のために発生した原価をいいます(材料費・労務費・経費などはすべて製造原価です。工業簿記でいう原価は特に断りのない限りはこの製造原価を指します)

上記の通り、工業簿記でいう原価は特に断りのない限り製造原価を指します(このサイトでも特に断りのない限り原価といえば製造原価を指しています)。

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