期待実際操業度とは(基準操業度の決定)

基準操業度を決定する際に、その決定のもととなる操業度の水準には理論的生産能力・実際的生産能力・期待実際操業度・平均操業度の4つがあります。
このページでは上記4つの操業度水準のうち、期待実際操業度(予算操業度)について基本的な考え方と計算例をご説明しています。

期待実際操業度とは、たとえば今後1年間で予定している(予想している)操業度水準をいいます。
期待実際操業度は、たとえば今後1年間の製品の販売量や生産量などを予想し、その製品の製造のために必要な操業度という形で設定される操業度水準であり、予算操業度とも呼ばれています。

期待実際操業度=今後1年間の製品の予想生産量×生産量1単位当たりの作業時間など

期待実際操業度(予定操業度)は、生産計画を基に設定した操業度水準であり、企業の経営環境に即した操業度水準といえます。

理論的生産能力の計算例

当期の製品の予想販売量が1,000個、期首の製品在庫が200個、期末に必要な製品在庫が100個である。この製品の製造に必要機械稼働時間を5時間とした場合の期待実際操業度(機械稼働時間)を求めなさい。

(解答)

当期の製品の必要生産量:予想販売量1,000個+期末在庫の必要量100個-期首在庫200個=900個
機械実際操業度:必要生産量900個×製品1個当たりの必要機械稼働時間5時間=4,500機械稼働時間

(考え方)
期待実際操業度は今後1年間の製品の販売量や生産量などを予想し、その製品の製造のために必要な操業度水準という形で設定されます。
本問においては、予想販売量や期末に必要な在庫量、期首在庫量が与えられていますので、これらのデータから当期において必要な生産量を算定し、これに製品1単位当たりの機械稼働時間を乗じて期待実際操業度を算定します。

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