原価は、その集計される範囲によって全部原価と部分原価とに区別することができます(集計範囲による原価概念)。
全部原価とは、製品の製造に関連して生ずる全ての製造原価、またはこれに販売費および一般管理費を加えて集計したものを言うのに対し、部分原価とは、そのうち一部のもののみを集計した場合のものをいいます(原価計算基準 「四.原価の諸概念 (三)全部原価と部分原価」参照 )。
全部原価 | 製品の製造に関係して発生するすべての原価、またはこれに販売費及び一般管理費を加えて集計した場合の原価概念 |
部分原価 | 製品の製造に関連して発生する原価のうち、一部の原価のみを集計した場合の原価概念 |
部分原価として集計される範囲や内容については、その計算目的によって様々なものが存在しますが、部分原価として最も重要な概念は、変動直接費および変動間接費のみを集計した直接原価(変動原価)となります。
(関連項目)
直接費と間接費(製品との関連における原価分類)とは