個別原価計算の計算の基礎

個別原価計算は、異なる種類の製品を個別的に生産する生産形態(いわゆるオーダーメイドなど)において適用される製品原価計算です。
個別原価計算にあっては,各注文ごとに作成される特定製造指図書をもとに個別的に直接費および間接費を集計し、これらに集計された原価が各製品原価となって算定されます。

個別原価計算(単純個別原価計算)の手順は以下のようになります。

1.製造直接費の賦課 原価要素を製造直接費と製造間接費とに分類し、そのうちどの製品に掛かったか直接判明する製造直接費を各製造指図書(各製品)に賦課(直課)します。
2.製造間接費の配賦 製造間接費とは、どの製品を製造・制作するために必要な経費であったかを直接把握することができない、または困難なものをいいます。製造間接費はなんらかの基準を設けて各製造指図書(各製品)へと配賦します。
3.完成品原価の振替 各製造指図書(各製品)のうち、完成した製造指図書に集計された原価を『仕掛品』勘定から『製品』勘定へと振り替えます。

個別原価計算においては、各製造指図書(各製品)ごとの原価を集計した原価計算表が作成され、これをもとに製品原価の算定が行われることになります。

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